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私の担当している講義を紹介いたします。

updated 23 May 2012

ゲーム理論入門(春期)

注意:今年度の資料はコースナビに掲載されています。

拙著「演習ゲーム理論」(新世社)が生協にて販売されています。正誤表はこちらのページをご覧下さい。

@講義内容
 ゲーム理論は経済学などの社会科学において近年多用されている重要な分析手法である。ここで、重要なことは「相手の存在」と「その合理性」に対する考慮である。
 個人の合理的な意志決定を研究する際、相手も自分と同じように合理的であると仮定し、そのときの双方の意志決定の結果、どのような状況が生ずるかを研究するのがゲーム理論の特徴である。
 本講義では、各回、現実に関連する政治的・経済的テーマを定め、その問題をゲーム理論の手法を用いて解き明かしていくことにより講義を進めていく。パワーポイントなどのプレゼンテーションツールを積極的に利用し、分かりやすい講義にしたいと考えている。なお、この講義では数学の知識を前提にしない。また、講義においても、ほとんど数学を使わない予定である。
 この講義に興味を持った方は、是非継続して「ゲーム理論」を受講して頂きたい。

A授業計画
 主な授業内容は以下の通りである。
1.ゲーム理論とは
2.囚人のジレンマと支配戦略均衡
3.規格間の競争とナッシュ均衡
4.ゲームの木と逆向き帰納法
5.戦略的投票の分析
6.公共財供給のゲーム分析
7.協力ゲームのコア(非分割財の分析)
8.破産問題の分析(協力ゲームの仁)
9.投票のパワー分析(シャープレイ値)
10.投票ゲームのコアによる分析
11.交渉問題の分析
12.進化ゲーム理論入門

なお、講義計画の詳細を第1回講義の際に配布する。

B関連科目
 ゲーム理論、経済数学入門、ミクロ経済学α・β

C評価基準
 筆記試験と課題レポートの評価による。

D参考文献
 船木由喜彦『演習ゲーム理論』(新世社)  船木由喜彦『エコノミックゲームセオリー−協力ゲームの応用』SGCライブラリー11,サイエンス社,2001年 
 中山・武藤・船木編著『ゲーム理論で解く』有斐閣、2000年
 佐々木宏夫『入門ゲーム理論』日本評論社、2003年
 武藤滋夫『ゲーム理論入門』日経文庫、2001年
 中山幹夫『初めてのゲーム理論』有斐閣,1997年
 鈴木光男『ゲーム理論の世界』勁草書房,1999年

ゲーム理論

拙著「演習ゲーム理論」(新世社)が生協にて販売されています。正誤表はこちらのページをご覧下さい。

共著書「協力ゲーム理論」(勁草書房)も参考になります。

以下に、講義時の配付資料(pdf)を掲示します。(学内のみ閲覧可能)

講義予定・参考文献

 9月26日 配付資料1
 9月29日 配付資料2
 9月29日 課題(練習問題1)
10月 2日 配付資料3
10月 6日 配付資料4
第1回レポート提出について
   締め切り 10月10日13:10
 内容 練習問題プリント1(1,2,3,4,5) 余裕があれば6も
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

10月13日 配付資料5
10月13日 課題(練習問題2)
10月17日 配付資料6
10月20日 配付資料7
第2回レポート提出について
   締め切り 10月24日13:10
 内容 練習問題プリント2(1,2,3,4,5,6) 余裕があれば7も
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

10月24日 配付資料8
10月27日 課題(練習問題3・4)
10月27日の説明において、問題6(1)の解答に誤りがあり、申し訳ありませんでした。
さらに、サブゲーム完全均衡の説明に、誤解を生む点があったようです。
サブゲーム完全均衡は
(U, (M,U))
サブゲーム完全均衡でないナッシュ均衡は
(D,(U,U)) (U,(M,D,))
です。
10月31日 資料配付なし
第3回レポート提出について
   締め切り 11月 7日13:10
 内容 練習問題プリント3(1,2,3,4) 余裕があれば5も
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

11月 7日 配付資料9
11月 7日 課題(練習問題5)
11月10日 資料配付なし
11月14日 配付資料9補
11月17日 配付資料10
11月18日(金)臨時にオフィスアワーを設けます。
10:00-10:30
14:00-15:00
アポイントなく研究室にて質問を受け付けます。ただし場合により お待ちいただくこともあります。場所は8号館5階522室です。

11月21日 中間試験 通常教室にて行う。13時集合

中間試験過去問
従来、学部のwebページに掲載されていた中間試験の過去問が削除されたので、急遽、このページにアップしました。2年分です。
学習に必要な人はクリックしてダウンロードしたうえで印刷して下さい。ただし、学内からしかダウンロードできません。
なお、これは受講者の皆様の学習支援のためであり、著作権は私、船木が保有していますので、取り扱いには十分ご注意ください。
2009年中間試験   2008年中間試験

 風邪、その他の事情(学年末未済試験の政治経済学部統一条件に準ずる)で中間試験が受けられなかった場合は、 11月24日午後2時までに、担当教員に未済試験を申し込んでください。 政治経済学部の基準で正当と思われる理由が診断書などで証明できた場合、未済試験を 実施することで検討しています。その場合、未済試験は11月29日の6限の可能性があるので、その時間を空けておくこと。

11月24日 配付資料11
11月24日 課題(練習問題6)
11月28日 配付資料12
11月28日 課題(練習問題7)
第4回レポート提出について
   締め切り 12月5日13:10
 内容 練習問題プリント6(1−4,6−10)プリント7(1,2,3)
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

12月 1日 配付資料13
12月 8日 配付資料14
12月 8日 課題(練習問題(8)
12月 8日 課題(練習問題8B)
第5回レポート提出について
   締め切り 12月15日13:10
 内容 練習問題プリント8 (セクション8−1,2,セクション9−1、プリント8B((1)-(6))
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

12月12日 配付資料14修正版
12月15日 配付資料15
12月15日 課題(練習問題(9))
ただし、シャープレイ値の問題1(§10-1)は最小コアと仁ではなく、シャープレイ値をもとめること

第6回レポート提出について
   締め切り 12月22日13:10
 内容 練習問題プリント9 (*を除くすべての問題))
 1ページ目上部に学籍番号と氏名を記入
 レポートはホチキスなどでまとめてから提出すること

12月19日 配付資料16
12月19日 配付資料17
12月22日 課題(練習問題(10))

第7回レポート提出について
   締め切り 1月12日13:10
 内容 練習問題プリント10 (すべての問題))
 締め切りました

1月12日 配付資料19

重要:学年末試験日
学年末試験日は1月19日(木)です。23日と26日は休講になります。

@講義内容
 ゲーム理論は情報の経済学、産業組織論、国際経済学、環境経済学など多くの経済学の分野、さらに最近では政治学、社会学、生物学、そして人工知能などの分野でも用いられる重要な理論的分析手法となっている。ゲーム理論が従来の手法と大きく異なる点は、相手が存在し相手も合理的な行動をとるということを前提に、個人の合理的な行動を研究することである。与えられた制度やルールの下で個人の合理性を厳密に定義することからはじめ、集団の合理性とは何かを考察し、これらの合理性の下でどのような帰結が生ずるかを研究する学問である。
 本講義では、平易な内容から始め、基本的な内容を中心とし、その応用もできるだけ紹介したい。近年のゲーム理論の発展は著しく、内容は多岐にわたっているが、それら、すべての内容を紹介することよりも、基本的事項の確実な理解を重視したいと考えている。そのため、毎回、担当教員の作成した資料を配付し、演習問題のレポートを課す予定である。
 厳密な議論を展開するので、そのための基本的な数学の知識を必要とする。経済数学入門や解析学などの数学関係科目を受講済みであることを前提とする。

A授業計画
 主な授業内容は以下の通りである。
0.ゲーム理論とは
1.戦略形ゲームと純戦略
2.支配戦略と逐次消去ナッシュ均衡
3.2人ゼロ和ゲームとミニマックス定理
4.混合戦略とナッシュ均衡の存在
5.展開形ゲームとサブゲーム完全均衡点
6.参入阻止ゲームとチェーンストアパラドクス
7.不完備情報ゲームと完全ベイジアン均衡点
8.提携形ゲーム
9.配分集合とコア
10.コアの存在条件と凸ゲーム
11.安定集合(vNM解)
12.最小コアと仁
13.破産問題と仁
14.シャープレイ値
15.投票ゲームと投票力指数
16.結婚ゲームのコア
17.交渉問題のナッシュ交渉解

なお、講義計画の詳細を第1回講義の際に配布する。

B関連科目
 ゲーム理論入門、ミクロ経済学α・β

C評価基準
 筆記試験(中間と期末)による。課題レポートの評価が若干加算される。

D参考文献
 船木由喜彦『演習ゲーム理論』新世社、2004年
 船木由喜彦『エコノミックゲームセオリー−協力ゲームの応用』SGCライブラリー11,サイエンス社,2001年 
 中山・船木・武藤『協力ゲーム理論』勁草書房、2008年
 中山・武藤・船木編著『ゲーム理論で解く』有斐閣、2000年
 佐々木宏夫『入門ゲーム理論』日本評論社、2003年
 武藤滋夫『ゲーム理論入門』日経文庫、2001年
 中山幹夫『初めてのゲーム理論』有斐閣,1997年
 鈴木光男『新ゲーム論』勁草書房,1994年
 岡田章『ゲーム理論』有斐閣,1996年
 鈴木光男『ゲーム理論の世界』勁草書房,1999年
 岡田章『ゲーム理論・入門』有斐閣アルマ,2008年

専門演習[ゲーム理論と実験経済学]

@講義内容
 この演習では「ゲーム理論・実験経済学」の基礎理論ならびに関連する経済学の諸分野を研究する。2年間をかけて自分の定めたテーマの卒業論文を作成し、最終的には発表会で研究成果を報告することが目標となる。3年次はそのための基礎となる研究をおこなう。まずは、ゲーム理論の平易なテキストを輪読することから始める予定である。4年次では卒業論文の作成が主要な内容となる。

A授業計画
 授業はゼミナール形式で行われる。すなわち、毎回、報告者を定め、自分の学習・研究した事をテキストをもとに報告し、参加者全員でそれに対し討議する事によって授業は運営される。報告者はその際、報告内容を簡潔にまとめたレジュメを作成することが要請される。ゲーム理論ではその論理的な議論を正確に行うための道具として数学が必要とされる。そのため、経済数学に関するサブゼミが必要となる場合がある。夏合宿などで集中的に演習を行うことも計画している。